ーー誰にでもあった、夏の匂いがする記憶。
その中に、一瞬だけ混じった、抗えない欲望の話。

母方の叔母の家で過ごした、ひと夏の記憶。
20年経った今だからこそ、あの夏がいかに危うくて、どれだけ熱かったか、冷静に振り返ることが出来る。

久しぶりに再会した叔母は、かつての記憶にないほど綺麗で、そして、いやらしい身体をしていた。
単身赴任中の叔父、不在がちな祖母、そして無防備すぎる専業主婦の叔母と少年の、静かな家。

一線を越えてしまうには、少しずつ、でも確実に、条件が揃い始めていた。
健康的な肉体に整った顔立ち。
だるだるのTシャツに、短いスカート。
しゃがんだ拍子の胸の谷間、ふとしたパンチラ、脱衣所に残された洗濯物ーー
本人にその気があるのかないのか、無意識なのか計算なのか。

その姿を記憶に、スマホに焼き付け、何度も妄想を重ねる。
叔母の生活を覗き見るたび、少年は目を奪われ、欲望を膨らませていく。

本作は、そんな『夏の前半戦』。
’まだ何も起きていない’はずの時間を、リアルに、丁寧に描いた作品です。

これは’嘘のような本当の話’
あの夏は確実にあった・・・

FANZA